「新型コロナウイルス」免疫機能攪乱!体内抗生物質の働き抑制!!

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高い感染力と重症化リスク ウイルスの謎

新型コロナウイルス感染者数の推移:朝日新聞デジタル

コロナウイルスは、一般的な風邪の原因として知られる病原体です。一方、コロナの中には重症化を招き、世界的に流行するウイルスもいます。新型コロナに非常に近い「重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルス」は2020~03年、32ヶ国・地域で猛威を振るいました。
世界保健機関(WHO)によると感染者は8000人超、死者は774人でした。

新型コロナ感染規模はけた違い

重症化を招くコロナの中でも、新型コロナ感染規模はけた違いです。同じコロナの仲間なのに何が違うのか調べてみると、新型コロナが人間の免疫機能をたくみにおさえこんでいることがわかりました。

一般に、ウイルスなどの病原体が体内に入り込むと、免疫細胞が活性化して対抗します。活性化のスイッチを入れる役割を果たすのが「インターフェロン」と呼ばれるたんぱく質です。ウイルスを察知して体内でインターフェロンが作られるようになると、スイッチが入って免疫細胞が機能し、ウイルスを攻撃して体内から除去しようとします。一方、インターフェロンが少ないとしっかりと攻撃が出来ません。体内でのウイルス増殖を抑え込めないので症状が進行し、一気に重症化する一因となるのです。

米マウントサイナイ医科大などの研究チーム

新型コロナに感染した一部の患者はインターフェロンが増えず、インフルエンザウイルスやSARSウイルスの患者に比べて格段に少なく、米マウントサイナイ医科大などの研究チームが米医学誌セルに発表した研究成果によると、感染者24人の血液成分を調べたところ、全員インターフェロンがほとんど増えていなかったみたいです。

新型コロナは体内でどんな「悪さ」をしているのか?

東京大医科学研究所の研究チームが、新型コロナとSARSウイルスが持つさまざまな遺伝子を比較したところ、「ORF3b」という遺伝子の長さにはっきりとした違いが見つかりました。
さらにヒトの細胞を使った実験で、新型コロナが持つこの遺伝子から作られるたんぱく質がインターフェロンの生成を邪魔することがわかりました。SARSウイルスの場合も生成量が減り、体内で最大限生成できるインターフェロンの量と比べると、実際に作られたのは半分程度でした。これに対し、新型コロナはもっと少なく1~2割程度でした。
チームは「多くのウイルスはインターフェロン生成を抑制する能力を持つが、新型コロナはより強い」と指摘しています。
新型コロナの感染初期にインターフェロン製剤を補充する治療をすれば、重症化を抑える効果が高い可能性があるといいます。

サイトカインストーム

一方、新型コロナ患者では、免疫が過剰に働きすぎて重症化する「サイトカインストーム」が起きることも知られています。免疫を活性化する物質(サイトカイン)が過剰に作られることが要因ですが、インターフェロンも免疫活性化物質の一種です。新型コロナによって、インターフェロンが少なくなっているのに、なぜこういった症状が起こるのか?
研究チームのメンバーで東大医科研の佐藤准教授は「新型コロナの特徴は免疫の働きをかく乱させること。感染初期にインターフェロン生成を抑制するが、その後は別の免疫活性化物質を過剰に作りださせるようにしている可能性がある」と指摘しています。

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